コンピュータ外人部隊

Kudou Kikaku
天才プログラマ達


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(11)
昔私がパソコン部隊の頭をやっていた時のことだ。
私をひどく慕ってくれ、私もたいへん気にいっていた他の部の後輩がいた。
「くどうさん、私パソコン部隊にいきたいです。」
私は彼に秘策を携えた。
次の日彼は次長に直談判した。「パソコンが好きで是非やりたい。でなければ
会社をやめます!」
翌々月の人事移動で彼は○○大の大型計算機センターのSE室に派遣された。
○○大の大型計算機センターにパソコンが2台入ったのはその翌月だった。
彼は今大計センターのSE主任で係長だ。

(12)
彼は私と同期で卒業し私の部下だった。
客の言い方には部隊全員が頭に来ていた。真剣に熱くなっていた。
「だいたいあいつは人の名刺で汗を拭いていた!非常識なやつ!」
「まったく頭にくるよなぁ!」彼「パンツ青いくせに!」....
確かにS○Pの作業着は白っぽくてパンツの色くらいはすけていたかもしれない...

彼は地元に帰りダスキンの販売員をやっている。かみさんはものすごくきれいだ。

(13)
われわれのマシンは生活の基盤だ。
往々にしてわれわれはマシンに名前を付けて呼ぶことがある。
そしてわれわれのボスはそのことに関して非常に理解があった。
SS○○の仮検収は開発開始後3か月に開発室にてと決められていた。
応接室で私とボスは仮検収に訪れたSS◯◯の部長、現場担当者と雑談をし、
そろそろ検収を行う時間となった。
私は一時退室させていただき部下達のスタンバイ状態を確認してから応接室へ戻り
ボスにOKのサインを送った。
開発室に案内し丁重に客を誘導するわれらがボス!。ボスは丁寧かつ丁重に客に言う。
「ではゆきこ2号の前へどうぞ....」

(14)
どうやら彼等は静岡でも浜松の部隊らしい。
しかし今日は東京の支店へ戻るということだった。東北新幹線の恩恵は大きい。
仙台本社は受注部隊が主力、企画開発室は盛岡にあった。
私の開発したパッケージに興味を示した彼等はかなりのセンスである。
彼等も私に悪意は抱いていない。そして弊社をそれなりに観察したらしい。
綿密に打ち合わせ計画した今日のスケジュールは予定通りに遂行されているらしかった。
彼等が本社に到着したのは彼等が指定した時刻の13:00に1分程遅れた辺りだった。
彼等は今日のスケジュールの綿密さをわれわれに打ち明けてくれた。
プログラムコンセプト、移植作業の打ち合わせが一通りおわったのが、
16:30をすぎた辺りだった。彼等のスケジュールは完璧に推移しているようだ。
「工藤さんは盛岡なんですね。開発室は盛岡なんですね。なるほどぉ」
「ではそろそろ開発室を見学させていただけますか?」
静岡では200kmの区間を15分でいけるんかぁ〜!

(15)
時としてわれわれプログラマは客先担当者に対し憎悪をいだく。
しかし、それを客に悟られてはいけない。
そして全ての部下の全てのトラブルは彼等のボスである私がとらねばならない。
いきなりのS◯Pの担当者の訪問だった。
私はボスとして彼の机の前にはだかり、S◯Pの担当者に笑顔で応対することによって
彼が、がびょうとシャープペンシルでぼろぼろにした電話の前の名刺を訪問者の視野に
入れないことが今日の使命なのだ。

(16)
部隊打ち合わせにはいろいろなパターンがある。
そして、私は、数限りない打ち合わせに参加してきた。
転職間もない私は取り合えず席を暖めながら、ミルクティを飲んでいた。
打ち合わせの町役場の物件は完全に火事であった。開発言語はRPG開発マシンは某I◯M。
ファイル構成はI◯MのリレーショナルDB。
開発スタッフの半分は最近プログラムを始めた旧国◯の情報部の外注職員。会社のスタッフは
もともと単純アプリしかしないこの会社のOSの原理コンパイラの意味さえも知らない女子供。
私の目にはまともな戦力を集めてもぎりぎりの残工期だ。
この会社の社長お気に入り、そして自認める天才プログラマ課長は社長と指示をあおぐ
スタッフの視線を集め声高らかにこういった。「根性出せぇ」
飲みかけたミルクティを噴き出したのは私だけだった。
社長は「そうだ!」と言った。
このプロジェクトは工期を大幅に遅れ納品されたが日次バッチ処理は前のシステムの
10倍の半日を要する。そしてこの会社は今も存続する。
(自他認めるではなく自認めるで正解です。)

(17)
当時腐った会社は社員を引き留める
そして、サラリーマンプログラマの中にはいつまでもプログラマで
有り続けたいと思う人もいる。
「私、会社やめます」彼の個人的な給与アップの工作は毎回決まっている。
「私、会社やめます」役職をあたえられてもプログラムを続けたい彼は
開発以外の仕事の怠慢を指摘されると決まってこう言った。
常日頃、彼は我々に「おれはCOBOLしか書けないから...」時代はCOBOLを
おきざりにしつつ新しい言語新しい言語と推移する。
我々の業務の多くは既にCOBOL言語を必要とはしていなかった。
私が最後に見た彼の書いているコードは、ユーザーのいない社内の日報管理システムだった。

もう会うことはないのか?

(18)
盛岡にはCOBOL専門スタッフのみ抱えるソフトハウスがある。
そこの会社では、若い男子社員が、かなりかわいい女子社員の胸を触る。
大声で「きゃー!きゃー!」外人部隊の私としてはうらやましかったが..
と、とりあえず外部の人間..? だったはずだ...(いっしょになって触りたい;_;)
開発終了後、画面回りの開発工数に多くの時間がかかっていることに気付いた私は
弊社オリジナルの言語非依存型のスクリーンエディタをここの課長に見せた。
なんのことかわからなかったらしい。
というより変換体型を指示するマクロが理解できないらしい。
「なぜこんなものが必要なんですか?」

案の定この会社からの入金は3か月以上遅れた。

(19)
どこの業界にも色恋沙汰はあるものだ。
前述の根性課長は部下達に恐れられていた。その神経質な性格は全ての部下達の神経を
逆なでする。根性課長の攻めはとある時期、一人の女性部下に集中した。どうでもいいこと
からどうでもよくないことまで、ちくちくと。
連日連夜、彼女がフロアの隅で涙する姿が目撃された。時には数人の女性社員達に囲まれながら
このプロジェクトが終了すると根性課長とその女性はウディングベルを鳴らした。
S男とM女の出会いとはこういったものなのだ。

(20)
私と趣味の一致する顎の突き出た営業スタッフI。時折ビデオの交換を行う。
彼は大学時代に既に結婚をしていた。理由は想像に難くない。根っからなのだ。
私が彼の所属する某社を退社してからある噂が流れた。
ヘルスにはまっているらしい。
第2段の情報は。
退社したらしい。
第3段が私の聞く最後の噂になった。
離婚して、ヘルスの女性と同姓している。
顎のIの情報は私を除く他の人間達の前から消えて行った。
全てのプログラマへ告ぐ、全ての業界人へ告ぐ!学生時代に全て卒業しておくように!

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全てノンフィクションですがなにかと問題がありますので一部正確な事実と異なることをお断りいたします。
著者:工藤ゆたか <HOME>